大日本報徳社大講堂前 広場でSPAC「おぉっと えぇっと ええじゃないか」を観た

カテゴリー │演劇

10月13日(土)13時~

掛川城の東側にある大日本報徳社とは、
二宮尊徳(金次郎)が説いた「報徳思想」を広げるため作られた全国組織の本社ということだ。
掛川市にこのような場所があることを知らなかった。
大講堂など建物は明治時代に作られている。

「報徳思想」とは
経済と道徳の融和を訴え、
私利私欲に走ることなく社会に貢献すれば
いずれ自らに還元されると説いた思想。
本を読みながら薪を背負って歩く二宮金次郎像が超有名。

SPACが行っている
広場や公園、路上など身近な場所で
演劇に出会える「ふじのくに野外芸術フェスタ」として、
今年は掛川市のこの地で演じられる。

特徴のひとつが、
市民を公募して
SPAC等の俳優とともに作るということ。
中学生や大人が参加されていた。
台本・演出は
藤枝市で活動するユニークポイントという劇団の山田裕幸さんが担当。
同じくユニークポイントの役者や音楽監督も参加。

話の下敷きは「ロミオとジュリエット」。
障害があるふたりの男女の恋の顛末。
過程などは詳細は端折っても通じる
スタンダードと化した構成の妙を活かしている。

ロミオとジュリエットの恋を引き裂く互いの家、
敵対するモンタギュー家とキャピュレット家を
道徳家と経済家に置き換えた。

二宮尊徳の教えをあらわす
大日本報徳社の道徳門と経済門に倣っている。
道徳と経済は共存しなければという教えに反し、
モンタギュー家とキャピュレット家のように敵対している
というのがこの場所でやる意味にもなっている。

音楽はオリジナル曲による生演奏。
コロスの役割をする中学生たちも
太鼓の演奏や歌や
そろって、二宮尊徳の顔の表情を表現するなど活躍。
段ボールを使った衣装も面白かった。

野外と言うこともあり、
どこを切り取っても楽しめる芝居作りを心掛けたと
演出家は言う。

ラストのええじゃないかの演奏時は
たまたま通った観光客(掛川城も含めまわっていたのであろうか)
も演奏に合わせ、踊っていた。

大日本報徳社大講堂前 広場でSPAC「おぉっと えぇっと ええじゃないか」を観た



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