月見の里学遊館で東京デスロック「再/生」を観た

カテゴリー │演劇

28日(日)14時~。
テキスト構成・演出/多田淳之介

表現と言うものは表現者のみでなく、観客や顧客と遭遇して成り立つものであるから、表現者がどう変わるかよりも鑑賞者がどう変わるかが重要視されていい。
この演劇はわずかなセリフと俳優の動作と音楽で出来ている。
幸せになりたいと願っている女性が場所を変え、動作を加え、3回同じセリフを繰り返す。
5人の役者が出てきて、それぞれの動作を行う。
その動きはバラバラではあるがどこか統制がとれている。
共通するのは突然パタッと倒れる。
死ともいえるが、止まる、休む、切るなどいろいろイメージはあるだろう。
間違いなく、そのままということはなく、再び動き出す。
観客である僕たちはその動きとストップを観続ける。
そこに音楽や照明が絡み、動きとストップを彩る。
動きとストップが生きることなら、音楽や照明は環境だ。
生き抜く中で、迎え撃つ環境だ。
出会い。
状況。
場所。
時間。
それによりひとりひとりの俳優は変化する。
一番顕著なのは「疲れる」。
ほとんど動き続ける俳優は汗をかき、息ははずむ。
観客は観続ける。
汗をかき、息をはずませている人はいないようだが、俳優の営みを観て何を思うだろう。
何を感じるだろう。
そうしているうちに営みはやめ、俳優たちは列をなし、舞台を去っていく。
もちろんその時は75分間の公演を終えているのだが。
ちなみにチラシの写真は「再生」という初演時の写真で今回は間にスラッシュがあり、「再/生」。
前回は俳優同士のコミュニケーションシーンもあったようだが、今回は唯一、焼き肉屋でのくだりのみ。
それにしても個々の動きは個々の域を出ることなく、会話のみがリンクする。

そういえば、デスロックといえば、やっぱインディアン・デスロック(プロレス技)だなあ。






 

あさって観に行く芝居

カテゴリー │演劇

あさって28日(日)袋井市月見の里学遊館に東京デスロックという劇団の「再/生」を観に行く予定。
ポップミュージックが爆音でかかるんだって!?(他劇場公演レビューより)




 

東京深川のどリアルえもん

カテゴリー │見つけた

深川江戸資料館通りのどリアルえもん

《見返りどリアルえもん》



































 

浅草&深川

カテゴリー │いろいろ見た

16日は浅草及び深川をうろうろした。
朝の街を歩くのが好きで、東京へ来ると、街を決めて歩く。
銀座、渋谷、新宿、永田町とか。
基本的には夜の街であるから、朝は人が少ない。
閉じている店が多いので、いろいろながめていても声をかけられることはない。
看板や外装を見て、中を想像する。
名前を聞いたことがある店も発見する。
今回は浅草。
朝から修学旅行生らしい学生がグループで歩いている。
外国人が少ないと言うが、観光客もそこそこ来ている。
なんだかんだ午前中いっぱいいて、天丼と紫芋のソフトクリーム喰い、深川へ向かった。




















深川江戸資料館




 

座・高円寺でオフィス3〇〇音楽劇「ゲゲゲのげ」を観た

カテゴリー │演劇

8月15日(月)14時~
作・演出の渡辺えりが26年前に岸田戯曲賞を受賞した作品の再演。
この年は野田秀樹「野獣降臨」、山元清多「比置野ジャンバラヤ」との3作同時受賞。
15日・16日と東京に行っていたが、帰宅し、当時の台本を読んでみた。
セリフは時代性を感じさせる一部を除いてはほとんど同じだった。
いじめられっ子マキオに呼ばれた鬼太郎が親父(鬼太郎と2役)、ねずみ男、砂掛けばばあ+子泣きじじい+一反木綿(1人で3役)たちとともに心の闇を舞台に大暴れ。
殺陣アクションあり、タップあり、歌あり。
ろくろっ首の首が伸びたり、火の玉が出たり、鬼太郎の髪の毛が妖気で立ったり、ちゃんちゃんこが飛んだり。
当時の雑誌のある人のコラムに、観た人が面白さを友だちに伝え、それを聞いた客が本多劇場に押し寄せチケットを求めた様子を書いていた。
26年ぶりの今回は(僕が観た回)年齢層が高かった。
当時を知る人や有名人となった渡辺えりのファンか。
作風と客層に少々ギャップを感じたが、これも演劇らしい。
同じ時期、鴻上尚史の第3舞台時代の代表作「天使は瞳を閉じて」を虚構の劇団という鴻上率いる劇団員は若い劇団が公演していた。
10年前、10年後に再開するといって中断した第3舞台が先ごろ、予定を変え、正式に解散することを発表した。
虚構の劇団は続くのだろう。
これについての感想はない。
あたりまえのこととも言えるし、それでも表現は続くということだ。
それにしても座・高円寺はいい所だ。
芸術監督を黒テントの佐藤信さんがやっている。
駅に劇場のフリーペーパー(第5号)が置いてあった。
劇場が町に溶け込んでいる様子(区民に聞いたわけではないが)は正直うらやましい。
地方と東京か・・・。































 

G-SIDEで水銀座を観て、寺田町を聴いた

カテゴリー │いろいろ見た

12日(金)19時30分~
思ったこと。
「継続は力なり」

プログラム
1-少年探偵小林
   演者:土門土門エ門
2-町蔵登場
   演者:東郷
3-上海・ギルダの店1
   演者:内村玉斎+芳澤純弥
4-累ノ怪(かさねのかい)
   演者:AYAME鈴木大治

お中入り

5-寺田町ライブ

水銀座の芝居は
基本ひとり芝居
短編である
舞台転換は机を一台置くだとか、ゴザを1枚敷くだとかなので時間がかからない
というような特徴がある。

これらは僕が知る様々な観覧物と比べると、演劇というジャンルではあまり見かけない。
例えるなら
寄席
また音楽イベントもこんな感じはあるだろう。
フォークソングフェスとか。
演劇でも人形劇とか。

いつでもどこでも公演するよ、という覚悟であると思う。
いうなら旅芸人。
いうなら常設小屋での連日上演。

今思い出した。
ストリップもそうだ。
主にひとりの踊り子が順番に登場する。
ストリップの長編なんて聞いたことがない。
当然短編だ。

水銀座も寺田町もそこで重なる。
それぞれのフライヤーには今後のスケジュールが書き込まれている。
演じ、歌うのだ。
今日だけではない。
明日以降も。
きのうまでもそうしてきた。

今回は歌わなかったが、寺田町の歌に「一片の音楽」という曲がある。

まだここにいて こうして歌ってる
今もここにいて こうして歌いたい~

































赤と黒のG-SIDEの舞台
























 

HIROタップダンスシティ DANCE FESTIVAL 2011に行った

カテゴリー │いろいろ見た

7日(日)13時30分~
浜松市福祉交流センター

ダンスダンスダンスダンスうたダンスダンスダンス・・・
タップバレエヒップホップタップタップタップタップ・・・
こどもおとなこどもおとなわかいおとなわかいともいえないおとなせんせい・・・
1部2部合わせて28演目出演は100人以上200人未満。
13時30分の回も客の入りはほぼ一杯だったので17時30分からの回も一杯だったであろう。
劇団フィールドの公演でもお世話になった人が出演。

16時の終了後、街中で行われている夏の芸術祭をなんとなく見る。
七夕ゆかた祭りもやっていて、けっこう人が出ている。

19時から領家町のカレー処ヤサカ敷地内スペースで西部演劇連絡会の総会。




 

語る週とあがた森魚

カテゴリー │静岡県西部演劇連絡会会報原稿

語る週とあがた森魚
                       劇団フィールド 寺田景一                             
                          


10年ほど前に亡くなった昔の劇団の仲間がいる。
容態が芳しくないことを知り、昔の劇団仲間3人で入院する静岡まで見舞いに行った。
そして、亡くなられた時は葬儀が行われた後日、ワンボックスカーにいっぱいになるくらいの人数で自宅までご焼香に行った。
その時は誰も演劇をやっていなかった。
知り合った劇団はすでに公演を行わなくなってから数年たち、いそしむのは仕事であり、家庭であり、そして演劇以外の趣味だった。
普段付き合いがある人もいたが、ご無沙汰の人もいた。
故人のご主人にお悔やみを告げ、思い出話をした。
近況も話した。
演劇をしたいという話は出なかったと思う。
ただしこの後、この中の何人かも含め、僕たちは劇団を立ち上げることになる。
当時はフィールドと言う。
先月7月上旬のある土曜、彼女が亡くなった10年を偲んで集まる会があった。
故人のご主人も呼び、これまたそれぞれが久しぶりの再会となった。
声掛けした者の偲ぶ思いがいかほどであったかはわからない。
僕自身も声が掛かり思い出した次第だ。
故人を知らぬ者も来た。
この会にはいろいろな名目がついていた。
要は久しぶりに会いたかったのだ。
それにかんしては僕もやぶさかでないので、二つ返事で出席を約束した。
来なかった者もいた。
来れなかった者もいた。
立ち上げた劇団は前回公演から3年経とうとしていた。
僕が定期的に活動を行っているのはフィールドよりもからころで、演劇を離れると年令も生活も(趣味も?)違う僕たちはそんなに会うことはない。
僕たちはめったにないこの機会に故人のことを話し、もちろん故人と関係のないことにも話は及ぶ。
途中からは関係のないことの方が中心で、文字通り『旧交を温め合う』ことになる。
同じ週の日曜にも僕は昔の劇団関係の人たちと会っていた。
火曜には劇団フィールド仲間のひとりと会っていた。
日曜も火曜も土曜も人は重ならない。
僕だけが重なる。
時期が重なったのは偶然だが、重なる理由は何かしらあるようにも思う。
共通して語られることがある。
当然ながら演劇のことである。
読売巨人軍の調子の悪さ(特に打撃)では決してない。
浜松の街中活性化の話でもない。
演劇を通じて知り合った者たちだ。
演劇のことを語るのが自然の流れであり、そのほかのことのみで語り合いが終わったとしたら、あえて触れなかったとしか思えない。
こうして語る週だった。
過去のことが糸口にはなるが、今しゃべっているのだ。
話は今につながる。
7月の最終日31日に観た田辺一邑という浜松出身の女性講談師の独演会のスペシャルゲストとしてあがた森魚が出演した。
講談の間のミニライブは「佐藤敬子先生はザンコクな人ですけど」という曲で始まった。
小学1年の担任だった先生の消息をたどったところ、すでに故人となっていたということを契機に作った歌らしい。
先生から教えてもらった映画「海底二万マイル」に関する歌詞が出てくるが、UFOキャッチャーで獲得した映画に出てくる潜水艦ノーチラス号のフィギュアを懐から取り出したりしながら、歌う。
僕は聴きながら、人間ひとりが生きてきた人生を感じていた。
歴史と今を。
夏はお盆の時期でもある。
そのせいかどうかは知らないが。

(平成23年8月7日号より)






 

田辺一邑の講談を聞き、あがた森魚の音楽を聴いた

カテゴリー │いろいろ見た

7月31日(日)14時~ 浜松市地域情報センターホール
いちゆうのヒトin 浜松Vol3
浜松市出身の女性講談師田辺一邑の独演会に行った。
スペシャルゲストとして、あがた森魚。
東京でのあがたさんのイベントでゲストとして田辺さんが呼ばれ、その縁で今回のジョイントとなった。
田辺さんの演目は「井伊次郎法師直虎」と「松島十湖」。
どちらも浜松に縁がある演目。
間をとり、じっと観客を見渡す。
そんな落ち着きが話を聞き手の体にじわっと入ってくる。
共に行った人はテンポのことを言っていたが、このじわりがこの人のテンポなのかもしれない。

あがた森魚は「赤色エレジー」しか知らなかった。
名前はよく知っていて、こんな人というイメージもあったが、それはすべて「赤色エレジー」だった。
「さちこ~のさち~はどこに~あ~る・・・」
このことを後悔させるくらい、1曲目の「佐藤敬子先生はザンコクな人です」にまいってしまった。
生まれ故郷の北海道の話に始まり、小学校1年の担任だった先生の話に触れ、勧められたディズニーの実写映画「海底二万マイル」の話に及び、知り合いがUFOキャッチャーで獲得した映画に出てくる潜水艦のおもちゃを懐から取り出す。
そして、ギターをかきならし、歌い出す。
そこには人生があり、時間の流れがあり、夢や悔恨がある。
カバー曲の「サルビアの花」や新しい「俺の知らない内田裕也は俺の知ってる宇宙の夕焼け」、最後に「赤色エレジー」。
で、HPを見たら、10月にスズナリで天野天街の脚色・演出で「赤色エレジー」という芝居をやるそうだ。
出演者には緒川たまきの他、あがた森魚の名もあった。
「赤色エレジー」とは元々は漫画だそうだ。

終了後、知り合いたちと飲む。
午前中は、はままつ演劇・人形劇フェスティバル2011のチラシ・ポスター一斉配布。
昨年、一昨年は徒歩で連尺方面だったが、今年は車で上島方面。

雨が降ったり止んだり。
飲み屋はずいぶん安かった。