11月3日(祝)15時~
Limbo Quartetの竹嶋賢一さんとは路上演劇祭で知り合った。
高台協働センターの一室で「子供の為の現代音楽」という看板を掲げていたのを
路上演劇祭Japan in 浜松の実行委員長である里見のぞみさんが
別の用で来ていたとき見かけ、興味を持ち飛び込んだというのがきっかけだ。
それを聞いた時、僕なら勇気がなくて行かないなあとのぞみさんの行動力に感心したと共に、
「自由にお入りください」と書いてあっても、飛び込んでくる子供がいるのだろうか、という懸念を抱くし、
その通りで、実際に誰が訪れるわけでもなかったようだ。
そこに里見のぞみさんが飛び込む、というのもおかしい。
それ以来、竹嶋さんは路上演劇祭に関わるようになり、
2019年から出演者として参加している。
東京渋谷区に自宅があるのだが、
実家の母親の面倒を見るために、
浜松に頻繁に訪れるようになった。
路上演劇祭を砂山銀座サザンクロス商店街で行ったこともきっかけで
毎月第1・3土曜に行われている朝市にも出店している。
古レコード・古本を並べ、弦楽器を演奏している。
Limbo Quartetは竹嶋さんがベースとして参加する
高円寺グッドマンというライブハウス中心に活動するジャズバンド。
この日も演奏したテナーサックスの鎌田雄一さんはそこのオーナー。
木下浩美さん(ピアノ)、難波博充さん(ドラムス)カルテットの4人の他、
水野あきらさん(アルトサックス・クラリネット・笛)、水野清志さん(ピアノ)や
今年の路上演劇祭に出場した杉浦麻友美さん(ダンサー)、加茂雄輝さん(ピアノほか)、中丸和真さん(エレキベース)も参加。
一部
・旧いJAZZ
・明日のJAZZ
・西洋・神楽
・バッハがJAZZを聴いた
二部
・Limbo Quartet
三部
・3セットの組み合わせの演奏
袋井市堀越にあるマムゼルはライブを行う店として名前は知っていたが、
初めて行った。
「けっこう広いなあ」と勝手な印象。
古い建物だが、とても味わい深いつくり。
舞台付近は天井高く、小さな天窓から光が入る。
JAZZと一言で言っても幅が広い。
僕はそれを明確に認識していないが、
この日繰り広げられたのは
フリー・ジャズという形式に思う。
フリーに形式というのもおかしい気がするが、
1950年代末にビバップなどのそれまでのジャズの演奏形態を否定し、
革新した新しいジャズのジャンルとして1960年代に隆盛となったとWikipediaから。
即興演奏を特徴とするが、
それらの出来を批評する知識・経験をはじめ能力は僕にはない。
ただ感心したり、
無責任な想像を膨らまして自己満足の解釈をしたりするが、
そこに客観的な説得力があるかどうかは不明だ。
即興は演劇でも美術でもお笑いなどでもあるし、
生きているということは日々即興の連続とも言えるだろう。
即興演奏は言うまでもゼロから生まれてくるわけではない。
積み上げから生み出されるものでもある。
終演後、竹嶋さんが話していたのは
たぶんジャズの即興演奏の隆盛期のことを指していると思うが、
同じ場所に世界中からものすごい奴らが集まって来ていたと。
ある者はサクソフォン携えて
ある者はトランペット、ウッドベース、
ドラムスティックを取り出してドラムを叩く、
手ぶらなら置かれていたピアノを弾く。
阿吽の呼吸か誰かの合図があるのか知らないが、
音が発せられ場所に充満する。
店に置かれていたチラシに
カルメン・マキさんのライブの案内があった。
手に取ると、マムゼルでのライブは10月に終わっていた。
いやあ、先日のエスケリータ68の友部正人さんと同じように心惹かれた。
事前に知っていたら行ったかどうかは別にして
過ぎてしまった時へが戻らない少しに悔いに。