えんてつホールで浪漫座「シニア劇団浪漫座版 大奥」を観た

カテゴリー │演劇

22日(日)14時~
その日、家に帰り、プログラムで役者の名前とそれぞれの役名を確認していて気が付いた。
出演者に名を連ねる15名の内、ニックネームのような表記の方が10名いるのだ。

なぜ本名ではないのだろうか。
もったいない気がした。
遠鉄百貨店新館8階にあるえんてつホールはほぼ満席だった。
舞台に立つ人たちの友人や家族の姿もたくさんいたことだろう。
お目当ての人が舞台に登場するたびに知り合いと思われる人たちの一帯はざわめき、
カーテンコールでは、あちらこちらから、個人名を呼ぶ声がかかる。
大衆演劇や宝塚やジャニーズではないか!!

浪漫座は55歳以上であることを入団条件としたシニア劇団である。
以前演劇活動をバリバリやっていた、という人もいるかもしれないが、
今までこういうことできなかったけど、仕事や子育ても一段落ついたので
満を持して始めた、という方も多いことだろう。

憧れと思いを込めた芸名であるなら、
例えアマチュアでも、
日常とまた違う
新しい自分を生きる心構えと理解する。

宝塚歌劇団の芸名、
茶道の茶名、
相撲のしこ名、
そして、子供ができた時の命名。

名前を付けることは大切なことだと思う。
知り合いのごく身近な人に対してだけへのメッセージではない。
知らない誰かにも向けた、「私」というメッセージなのだ。

それは、
えんてつホールにこの日足を運んだ、
メンバーの誰とも知り合いでない人も含む。

「大奥」は僕は映画もドラマもあまり見ていないので、
イメージの域を出ないが、
江戸時代の将軍家の正室、側室、女中たちの人間模様を描く・・・。
女同士の欲望渦巻く権力闘争・・・。
しかし、それはすべて将軍というあくまで一人の男の歓心を得るため・・・。
それもまた女の性(さが)・・・。

着物の衣装を見ても、その意気込み満々である。
「宴じゃ」と称し、
踊りや歌が繰り広げられる。

その姿は、観客たちを勇気付ける。
特に同年代の人たちにとっては。
先日テレビで、
80歳を越えて高齢者ばかりのチアリーダーのチームを主宰する女性のことが取り上げられていた。
老人ホームや介護施設等で演じて、勇気付けているそうだ。

「大奥」の世界を例えば日常に置き換えて表現すると面白いかも
と思ったりもするが、
多くの人が知る「大奥」の世界の再現にチャレンジすることは
意味のあることだと思う。
何より、舞台の上の人たちは大変満足気ではないか。

えんてつホールで浪漫座「シニア劇団浪漫座版 大奥」を観た


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