万年橋パークビル8階で、もやしとこけし「モユルヒ」を観た

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21日(土)19時30分~
「もやしとこけし」とは、絡繰機械’sの劇団内ユニット。

伊藤彩希作・演出「もゆる火」
中西祥子作・演出「もゆる日」
の2本を2人芝居で演じる。

中西さんが、「台本書くのは役者の勉強になる」という言葉を端緒に
台本を書き上げ、舞台に乗せたい、という考えに至る自然な流れで、
伊藤さんに「2人芝居やらない?」と声をかけ、実現した。

先に上演された「もゆる火」は「燃ゆる火」だろうか。
後に上演された「もゆる日」は「萌ゆる日」だろうか。

「燃ゆる」と「萌ゆる」。
そんな言葉の違いが、それぞれの芝居にも現われていた。

「もゆる火」は火消し、という特殊能力を持つ父を失ったことから生じる娘の葛藤を描く。
火を消す、とは言え、いわゆる消防士の役割の火事の消化のみならず、
人の心の燃える火も、火の出る恥ずかしさも、消す。
その抽象をどう扱うかが芝居のポイント。
「火を消すこと」それは「概念として・・・」だけど、
その能力は戦火の火も消すのであれば、
それなりの救世主でもある。
救世主を継ぐべく娘の葛藤となれば、話は大きい。

「もゆる日」はタイトルの意味を、こうしてふりかえってから知った。
「萌ゆる」とは若者言葉の「萌え」が変化した言葉で、
「ある物や人に対して持つ一方的で強い愛着心、情熱、欲望などの気持ち」
と、YAHOO知恵袋で2010年にどなたかが答えていた。
芝居を見れば、何に強い愛着を持っていたのかわかるが、
判明するのは終盤である。
散らばる多量の服も足踏みミシンも「りんごのひとりごと」も
その瞬間に回収され、
ひとつの悲しみが明らかになる。
音楽や照明も的確にフォローする。

万年橋パークビル8階で、もやしとこけし「モユルヒ」を観た



 
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