静岡文化芸術大学自由創造工房でガチ×ゲキProject 「歯車の起点~青版~」を観た

カテゴリー │演劇

10日(水)18時30分~

ガチ×ゲキ第4回最終公演とチラシにある。
最終という言葉をまったく使わない人もいる。
終わりはない、ずっとやるという姿勢を示している。

あえてキリをつける人もいる。
集団であれば、続けて行くのが困難な場合だったり、
また、互いの発展のためにあえて終わるというのもあるだろう。
体力的な理由だったり、他にやることが出来たり、
経済やまわりの環境的事情だったリ。

ガチ×ゲキに歩みはおよそ2年である。
現在静岡文化芸術大学3年である代表者と作・演出担当者により結成された。
大学に入学してすぐの結成ではない。
1年を経過して、2年になってからだ。
そして、半年に1本のペースで公演を行い、
4年への進級を前にして、最終公演と銘打ち、ピリオドを打とうとしている。

最終公演のタイトルを「歯車の起点~青版~」という。
歯車とはありていに言えば、
「社会の歯車」「会社の歯車」の意味だろう。
学生である今は歯車のひとつになる前の猶予期間である。

なんて言ってしまうと、歯車をマイナスにとらえる型どおりの使い方のようだが、
ここで「起点」という言葉を使っている。
以下の自分たちの立ち位置を「歯車の起点」と称している。

ガチ×ゲキはいわゆるメンバーを固定した劇団制度ではなく、
公演ごとにメンバーを募るプロジェクト形式を取っている。
役者のみならず、
他サークルにも声をかける。
美術、映像、音響、照明等。
これは「ひとつの大学」という状況はとてもよかったと思う。
浜松という地方都市というのも良かったと思う。
公立大学になり、県外出身者が増えたそうである。
(2000年に公設民営方式の私立大学として創立し、2010年から公立大学法人に移管された)

そうして演劇の上演のために集った学生たちは
みな「歯車の起点」にいる。
そこから見る歯車の世界を、作・演出者はすべて、ひっくり返す。
本来、もの作りのためにある製造業が、
舞台となる企業株式会社モダニズムは
「リサイクルを作る」という、結果として何も作らない完全循環型企業である。
経済的な観点で言うと、果てしなく不毛な企業である。

そこでは、作者が「歯車」というべき社員たちが働いている。
社長がいて専務がいて工場長がいて指導者がいて班長がいて経理部長がいて秘書がいて
受付がいて二年目社員がいて新入社員がいる。
それら、あたりまえの会社組織をすべてひっくり返す。

学生と言う、歯車の起点からの視点で。
タイトルには、~青版~という副題がついている。
青とは、青春の青だろうか?
青臭いの青だろうか?

ガチ×ゲキprojectは今回が最終公演だそうだ。
でも、もちろん彼らには先がある。
そこは歯車の起点の先なのか。

静岡文化芸術大学自由創造工房でガチ×ゲキProject 「歯車の起点~青版~」を観た


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この記事へのコメント
ガチ×ゲキ、テトラさんのお陰で4公演全て観ることができました♪

まあ、これで終わりということも仕方がないのでしょう。

今後の彼ら・彼女らの活動に、期待をしています。
Posted by 猪ボヘミアン猪ボヘミアン at 2014年12月14日 04:39
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静岡文化芸術大学自由創造工房でガチ×ゲキProject 「歯車の起点~青版~」を観た
    コメント(1)