静岡文化芸術大学 講堂で劇団マエカラサカナア「影源氏」を観た

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観た、と言っても、最後まで観ていない。
入場前に、受付のスタッフに、
上演時間を聞き、2時間ということだったので、
都合があり、最後まで観られないことを告げ、入場した。

23日(祝)13時30分~
マエカラサカナアとは、静岡文化芸術大学の女子学生であるメンバーの名前・ニックネームの頭文字を並べたアナグラムということだ。
マエカラサカナの7文字で収まりそうだが、最後のアは字余り的で、まあ、いい。
8文字だから8名である。
この名付けの行為はひとつの意味を持つ。

僕もフィールドという劇団に所属しているが、
旗揚げの際、劇団名を名付ける際、
当時4名だったので、それぞれの頭文字をとって、「ゲテチカ」という候補が出た。

これは自分たちからというよりも、
旗揚げ以前、まわりに吹聴していた過程で、他の人から冗談も交え、出た名前だ。
第三エロチカという劇団の名前を連想し、一応、身内内ではうけた。
結局、この「ゲテチカ」は採用に至らなかったが、
大きな意味を持つとすると、
並列な関係を示す名前であるということだ。

誰が中心というわけでもない。
実質はどうあれ、まずは並列な関係で始める、ということだ。
そういう志(こころざし)である。

劇団マエカラサカナアの旗揚げ公演の名は
「影源氏」。
世界最古の長編小説と言われる源氏物語を原作とし、
《光》である光源氏の従者、つまり《影》である藤原惟光の視点から、
演出者であり、惟光役の大場麗央奈さんが書き起こした。

また、劇中歌の3曲は、エレクトーンサークルTuttiの葦名美音さんが作・編曲をしたオリジナル曲である。
チラシのデザインは、《光》の光源氏と《影》の藤原惟光の関係を表現し、シンプルでテーマを端的に伝えている。
衣装は、単純に考えて、着物とか烏帽子とか用意するのはなかなか大変だったろう。
パンフレットには、撮影班3名とスタッフ8名も連記されている。
この劇団の旗揚げ公演の意気込みを感じとることができる。

内容に関しては、最後まで観ていないので、多くを語る資格はないが、
これは「君の名は」だ、
「逃げるは恥だが役に立つ」だ、
と思った。
テーマは、「恋愛」なのだ。

「源氏物語」は恋愛小説である。
世界最古と言われる長編小説が、恋愛を描いている。
近頃僕が観る演劇は、恋愛をあまり描いたものがないと感じていた。
むしろ恋愛の話題は、テレビのワイドショーやゴシップ誌で見る話題である。
やっぱりみんな好きだよなあ、恋愛の話題。
現に今年ヒットした映画やドラマのテーマが恋愛じゃないか。
ある意味王道なのである。

今回の「源氏物語」を題材にした「影源氏」。
恋愛を、ずらさず提示していたことが新鮮に思えた。
また、恋愛と、もうひとつ友情というものをテーマに加えていたのかもしれない。
観ていて、なんとなくそんな気がした。

劇中歌の1曲「小君のラブソング 惟光のシャーRAP」は歌に至る過程の演出も含め、
単純に楽しい。
複数役を演じる役者がいることを活用し、あえて早着替えをさせ混乱させる小ネタも効果的だった。
たまになぜか客席に呼びかける惟光の演技が、舞台と観客との通りをよくするのかもしれない。

すでにチケット予約済みの15時開演の他の演劇公演があったため、
2時間を予定している上演時間の半分の1時間観て、会場を後にした。
後半の展開は、残念ながら想像するしかない。

静岡文化芸術大学 講堂で劇団マエカラサカナア「影源氏」を観た


タグ :演劇浜松

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