ワークピア磐田で第17回磐田市高等学校演劇祭 磐田東・西・南高校演劇部合同公演「無常の教室」を観た

カテゴリー │演劇

3月23日(土)17時~

磐田市の高校演劇部が学校の壁を越えて上演されている合同公演。
毎年3月の春休みに行われている。

所属するいわた表現の会からころの公演の稽古に磐田へ出向く時期で、
チラシを見て、数度足を運んだ。
今回、実は久しぶりの観劇。

高校演劇の公演は
演劇部の最大の目標である全国高等学校演劇大会の関連で、
60分以内と言う上演時間の規定がある。
あくまでも個別の大会の規定なので、
それ以外の公演の上演時間は本来自由であるはずだ。

でも、60分以内という規定は
学業とも両立させながら
芝居作りをする高校生にとっては
よく出来た仕組みかもしれない。
あくまでも学校生活の中の一部なのだ。
演劇部の活動は。

この合同公演は
いつもは高校ごとの活動である
芝居作りが、
一緒に行うことになる。
共通する場所に、時間を合わせて集まり、
本読みをしたり、
立ち稽古をしたりする。

何より、
作品を作ることが、
大会で他の高校作品と競い合うという目的ではない。

互いの技術を高め合ったりという実利的な面もあるが、
新年度に変わる狭間、
下級生たちは進級する前の
また、
公演自体には参加はしないかもしれないが、
卒業生にとっては、
新しい道に進む前の
“送る会”的な
思い出作りの側面が大きいだろう。

作・演出を担当された佐藤剛史さんの作品も
それに寄り添っていた。
パンフレットによると
高校生たちとのコミュニケーションの中で
セリフを組み立てて行ったようだ。
(稽古にそんな仕組みを導入するということだが)

タイトルの「教室の無常」を説明するのは
難しいように思えた。
無常とは仏教用語で、
「生滅変化してうつりかわり、
しばらくも同じ状態に留まらないこと(ウィキペディアより)」
とある。

平家物語の冒頭でも
「祇園精舎の鐘の音 諸行無常の響きあり~」
でひとつところにある鐘の音さえもうつりかわっていく響きを鳴らす様を詠んでいる。

これから見所になる桜もそんな象徴かもしれない。
咲いた花は散っていくが
1年後もまた花が咲く。
しかし、それは昨年と同じ花ではない。

人の入れ替わりが盛んな時期。
3校と言う決して大きな集合体とは言えないかもしれないが、
人が行き交うのを感じるには
ちょうどいい規模なのかもしれない。
そして、演劇という仕組みが
ひとつの形としてあらわすのにふさわしい。
お世話になった親兄弟や友人たちにも
見てもらえるし。

もちろん卒業パーティーやカラオケ、旅行も
いいのだろうが。

ワークピア磐田で第17回磐田市高等学校演劇祭 磐田東・西・南高校演劇部合同公演「無常の教室」を観た


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