「太陽の塔を生んだ男 岡本太郎・・・愛も芸術も爆発だ」を観た

カテゴリー │テレビ

25日21時からNHKテレビで。
その前の日も同じNHKで「瀬戸内寂聴が語る究極の愛 太郎と敏子」というドキュメントをやっていた。
なんでも岡本太郎生誕100年だそうだ。
太郎を生涯支えたという敏子さんのことは初めて知った。
夫婦の関係ではなく、最初は太郎の秘書として、追って養女として、
でも太郎を愛情をもって全身で包み込んで支えた。
太郎の母、岡本かのこのような女性。
としてドラマでは描かれていた。
岡本太郎は松尾スズキ、敏子は常盤貴子、岡本かのこ(ドラマではすでに遺影だが回想で登場)は寺島しのぶが演じた。
ドラマの中でたまに実際の太郎たちの姿が当時の写真等で映し出されたが、驚いたのは松尾スズキが太郎の父一平(時事漫画家であった)にとても似ていたこと。
そして、寺島しのぶもかのこ自身ととても似ていた。
岡本太郎役は松尾スズキ以外いなかったのではないか。
そんな気がした。
かつてはビートたけしがバラエティとかでも物真似をやっていた。
たけしが太郎役をドラマや映画で演じたことがあるかどうかは知らないが、
「芸術は爆発だ!!」
と見得を切る仕草は有名で、あまりに実際の太郎のイメージが強く、
例えば田中角栄の役を演じるような難しさがあると思う。
織田信長やジャンヌ・ダルクは実際の姿は限られた資料の中にしかないので、俳優なりにイメージをふくらませることができるが、映像が発達し、実際に動き、喋っている姿をよく知っているとどうしてもそのイメージから抜け出るのが難しい。
見る側も先ず頭の中の本人のイメージと重ね合わせながら見る。
という条件の中、松尾はとてもよく太郎を演じていたと思う。
表に出る「芸術は爆発だ!!」の部分と内面の太郎の部分をよく演じ分けていた。
それは単なる物真似に走らず、むしろ抑制されていた演技で、人間岡本太郎を伝えていた。
そして、何より本来携えた松尾自身の“太郎的”な所は太郎を演じるのに役だっていたと思う。
元々絵を描く松尾が絵を描くシーンは確かに説得力があった。

写真は3年前、青山の岡本太郎記念館にて。

「太陽の塔を生んだ男 岡本太郎・・・愛も芸術も爆発だ」を観た


同じカテゴリー(テレビ)の記事

 
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
「太陽の塔を生んだ男 岡本太郎・・・愛も芸術も爆発だ」を観た
    コメント(0)