劇団からっかぜアトリエで「春の試演会」を観た その1

カテゴリー │演劇

5日(日)14時~
副題に、
劇団員による書きおろし三作品一挙上演とある。

きっかけは、はままつ演劇・人形劇フェスティバルの劇作ワークショップである。
劇団からっかぜのメンバーがワークショップに参加して書き上げた短編戯曲を
今回、劇団員の手により演出され、
劇団員が出演して、上演された。

劇作ワークショップでは、
参加者それぞれが書き上げた作品は
最終日に発表と称して、
参加者同志で役を割り振り
みんなの前で演じられる。

とはいっても、
稽古をする時間はないので、
初見の戯曲を読み上げるという形で終わる。

戯曲は上演されて、
はじめて戯曲たらしめると思うので、
みなの前で読み上げられることも
上演された、と解釈することもできるだろう。

でもそれはどうだろう?

劇作ワークショップで選抜された戯曲は
複数の演出家により作品つくりを通して行われる
演技ワークショップの台本となる。

1日通し行われたワークショップの成果発表が
最後に行われる。
稽古を経ての上演であるが、
メインは参加者たちの演技のワークショップなので、
作品上演のためのものではない。
参加者数と役の数は当然のように合わないので、
1つの役を複数が演じるというような形がとられる。

フェスティバルのファイナルイベントにおいて、
選抜された戯曲は
有志の演出家と俳優により、
数度の稽古を経て、上演される。

とはいえ、
イベントのためということもあり、
衣装やセットは簡易的なものであったり、
むしろ何もなかったりする。
やはり戯曲と戯作者の紹介という意味合いが大きいだろう。
手を挙げる俳優が多いと、
それに合わせた演出になったりもする。

もちろんそれは仕方がないことであるし、
それはそれで、目的からすればふさわしいことだろう。

でも生まれた戯曲はこの先がある。
これも当然のことである。
と、わかっていても
そう実現することではない。

今回の試演会の話をお聞きしたとき、
それを実現させたのだと思った。
戯曲の上演を一番望むのは
当然のことながら戯作者本人であろう。

でもそれを実現させるためには
ともに実現させるメンバーが必要である。
演出も含めまったくのひとりで行う
一人芝居以外は。

それを実現させたのが
劇団の力であると思う。
場所がある。
人がいる。

劇団からっかぜアトリエで「春の試演会」を観た その1


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